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Honey+Brunch

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スリ(2004.9.8)


2004.9.8の日記より

今日はもう一個、

みみは今日悲しいことがありました。

それはみみがジュンちゃんちからの帰りの電車の中でのこと。

みみは車両の一番はじっこにすわってました。

みみが乗った次の駅ぐらいで2人組みのサラリーマン風の30代後半40代前半位の男の人が、騒がしくのってきた。

2人は、みみと乗ってきた時点でむかいの隣の長いすに座ってたの。

酔ってるんだかわかんないけど、結構騒がしく話したり手を叩いたりしてたけど、途中で1人が下車した。

その時から残った男の動きがなんかおかしかった。というか不審だった。

まず席を移った。その電車は上りの電車だったのでかなり空き空きだった のに。

しかも爆睡のサラリーマンの横にぴったりくっつく感じですわった。

みみの予想だとその電車は始発の駅を出たばかりの電車で、みみが乗ったときはもう爆睡だったと思うから、きっと折り返しで上りの電車に乗ってるんだと思った。

その不審の男はすわったと思ったら立ち上がって、電車を乗ったり降りたりまた爆睡のおじさんの隣に座ったり。

かなり怪しかったけど、車両にいた5、6人の乗客はきっと酔っ払ってんだろうっておもたんだと思う。

けどみみは怪しすぎる男の行動に「もしかしてスリをしようとしてるんじゃあ・・・・」なんていうか、不安のようなの怒りのような感情が頭をよぎった。

「絶対そうだ!じゃなきゃあんなぴったりくつくなんてありえないよ!」

けどみみからは二個向かいのいす(みみから見て斜め左向かい)に座る男達の手元までは見えない。不信な男の左腕の動きに目を凝らした。

みみは何度も目の前に行ってやろうと思ったけどなんだか怖くて動けなかった。

不信な男はみみが降りる1つ手前の駅で降りた。それまで腕も大してまさぐってる風には見えなかった。

けど、電車がホームに滑り込んできた瞬間!

男は左手で何か黒くて皮っぽいのを、手のひらで隠しながら自分の手提げかばんに入れたのをみた。

そしてその時ドアが開いて、男は逃げるように走って向かいの待ちあわせの特急電車に飛び乗ったのがまどから見えた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


なぜか緊張した。「もしかしたらみみの勘違いかも知れない。そうだ!確かめよう」!
みみはあんなに疑って、実際現場まで見たのになぜか信じられなかった。

みみは電車が発車してからゆっくりその寝ているおじさんにちかづいた。

おじさんは若くなかったし、本当にぐっすり寝ているのか。寝息もあまり聞こえなかった。ただだらしなく背広は乱れて膝の上のかばんはどうにか指に引っかかってる状態だった。
そして、右のポケットは何かをそっと抜き取ったような明かに不自然なふくらみを確認できた。

みみは降りる駅を目前に、一生懸命考えた。

「この人がもし本当にスリに合っていたんだったらいったあげなきゃ。けど勘違いだったら。」「起こして確認してみようかな。でも警察とかに行くようなことになったら親にも迷惑かけるし。どうしよう。。。」

みみは電車のドアが開くまでほんとにいろんなことを、頭にめぐらせた。けど「こわい!!」て感情が消えなくて。。

みみはドアが開いたと同時に逃げ出すように電車から降りた。

小走りに階段を駆け上がり改札を出たところですぐお母さんに電話した。

「おかあさん!今スリを見たんだけど、、、どうしようどうしよう。。。どうすればいい!!!!???」

みみはお母さんに今見たことを大まかに説明した。

「ねえどうしよう!!やっぱ駅員さんにいったほうがいいかな?!」

かなり興奮気味のみみにおかあさんは
「落ち着きなさい!どうしようもないでしょう。その人は逃げちゃったし電車は行っちゃったんでしょう?どうしようもないじゃないの。早く帰ってきなさい。」

「うう~だってさぁ」
うだうだ言うみみにお母さんは

「そういうこともあるわよ。もし変に声なんかかけてたら、刺されてたかも知れないでしょっ気の毒だけどしょうがないわよ!」

半泣きのみみは終始見ていたのに、なんにもしなかったのが
悔しくって悔しくって。けどお母さんの言葉にどん底のきもちから、ちょっぴりだけ立ち直っておうちに帰り着く。

帰ってからまたおかあさんに泣きついてみる。やっぱおかあさんだね、話すだけで気持ちが落ち着く。。

ジュンちゃんにもTV電話で話してみたけど、いまいちみみの悲しくって悔しい気持ちは伝わらなかった。

あのおじさんどうなったかなぁ。すったおじさんなんであんなことしたのかなぁ。

みみにもう少し勇気があれば、きっと財布をとったり取られたりってことはなかったのに。。悲しいよう。悔しいよう。

本当にだめだめです。もっと勇気をもった人になりたいよぅ。
(2004.9.8)


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